2024.8.5オプトメトリー記事を1つ投稿しました!

【必見】価値ある眼鏡作製技能士|高収入が得られる3つの方法

眼鏡作製技能士の資格に合格されたあなた、今、どんなことを考えていますか?

開業の条件として最低限の資格はとったけどレベルはイマイチだから少し技術の高いめがね店で修行しようかなとか、

生活の質をあげるために資格をとったのだから、うちの会社、少し給料をあげてもらえるのかなとか、

いやいや、資格はとったけど何も変わらないから、高収入で福利厚生が充実しためがね店に転職したいなとか、

・・・・・・、

一度立ち止まって、有資格者としての強みを発揮するためのキャリアプランを見直してみては如何ですか?

本記事では、価値ある眼鏡作製技能士の資格で高収入が得られる3つの方法についてお話します。

目次

価値ある眼鏡作製技能士の資格で高収入が得られる3つの方法

  • 開業し、高収入を目指す
  • 社内キャリアパス制度のあるめがね店に転職し、高収入を目指す
  • 眼鏡店サポート会社に転職し、高収入を目指す

開業し、高収入を目指す

あなたがサラリーマンを辞めて独立開業し高収入を目指すためには、明確な動機付けが必要です。ただ、単に高収入を目指すと言っても、社会にとってニーズや価値がなければ既存のめがね店のシェアを奪うことはできませんので、そこには必ず成功するための長期的なビジョンが必要になります。

例えば、眼鏡作製技能士の使命は、掛け心地の良い快適なめがね作りと眼科連携により地域ビジョンケアを担うことですが、ここまでは誰でも解っています。問題は、ここから更に深堀して商圏内にあるめがね店との差別化を図るアイデアが必要になります。

アイデアを見つけることは簡単なことではありませんが、例えば、

  • 眼鏡作製技能士の国家検定資格どのような形で市民権が得られるのか
  • 眼科連携を強化することでめがね作製の流れが大きく変化していくのか
  • めがねの作製技術やサービス有料化は実現するのか
  • 目指すめがね店お客にどんなニーズや価値を提供できるのか
  • 自社の強み競合他社に勝てる戦略が組み立てられるか

などを検討していくことで生み出すことできます。そして、そのアイデアは長期ビジョンの策定にも繋がっていきます。

そして、アイデアや長期ビジョンが決まれば、開業資金や数年先までの売上計画といったビジネスプランを作成することができます。

オプトロン

眼鏡作製技能士の国家検定資格は業務独占ではないから、技術さえしっかりしていれば問題ないんじゃないの!?😒

また、これまでも病気の疑いがあるお客への眼科紹介や眼鏡処方箋への対応も適切にやっていると思うけど!?😒

ワダちゃん

確かに、眼鏡業界でもそう思っている人が多いと思う。でもね、眼鏡作製技能士の誕生は、眼鏡業界のターニングポイントになったと私は考えている。

例えばね、眼鏡作製技能士のための新しい団体として一般社団法人日本メガネ協会が設立され、これまで独自に活動していた色々な関連団体がその傘下に入ったよね。

下の二つの図をみてごらん。これが、日本めがね協会の会員と組織と傘下の委員会なんだ。

会員と組織

傘下の委員会

オプトロン

それで、日本めがね協会ができると眼鏡業界はどう変わっていくの!?😒

ワダちゃん

そうだね、ここからはそれぞれの人が自由に創造していく世界なんだけど、私は下の図のようになっていくんじゃないかと考えているんだ。

ワダちゃん

さっきね、眼鏡作製技能士の国家検定資格は業務独占ではないから・・・と言ってたけど、これが大きな潮流になれば業務独占に近い形になるから、いくら技術力があっても資格がないと独立開業することは難しいと思うよ。

オプトロン

でも、まだまだ先の話だよね。😁

ワダちゃん

そう思う?でもねアンテナを高く張っているめがね店は幾つかあるよ。

例えば、JINSは2024年までに従業員500名の国家資格「眼鏡作製技能士」取得を目指し、社内教育機関「JINS Academy」を設立したよね。それから、有資格者には2万円の技術手当を支給しているようだよ。

また、広域展開型のめがね店にはキャリアパス制度があり、その中には眼鏡作製技能士でないと店長クラス以上にはなれないところもある。

これらの対策は、広域展開型めがね店
多店舗を加速する手段としては有益な方法だよね。

その一方で、地域密着型のめがね店はファミリー経営が殆んどだから、余程のことがないと店長クラスまでがせいぜいかな。

そうなってくると、いずれ転職を考える人が出てくる可能性が高いと思う。

オプトロン

個人店の場合は、どうなるの?😢

ワダちゃん

個人店の場合も、眼科連携を考えると難しいかも知れない。

何故かというと、相手は眼科医か視能訓練士になるから眼鏡作製技能士の資格がないと相手にされなくなる可能性が高くなるからね。

オプトロン

なるほどね。じゃー開業の話に戻すけど、いくらアイデアや長期的なビジョンが定まったとしても、先立つものがないと難しいよね。

何か具体策はあるの!?できればビジネスプランも知りたいな😒

ワダちゃん

人それぞれ条件や事情が違うから具体策は示せないけど、参考例なら示せるよ。

それじゃ、大都市と地方都市についてシミュレーションしたものを見て貰おうかな。

例1:東京の吉祥寺駅近辺に広さ10坪で家賃が25万円のめがね店を開業した場合

本例では三鷹市と武蔵野市を合わせた人口を商圏として検討しています。約30店舗ありますが、都市型のめがね店は下図のように最寄り駅を中心に展開しています。東京、名古屋、大阪などでの開業には参考になるかもしれません

【市場規模の算出】

前提条件:

  • 市場占有率を一店舗当たりの平均市場率より低く設定しました。その理由は、月商を実現の可能性がある200万円以下にするためです。

【必要資金例】

前提条件:

  • 開業時にかかる必要経費のうち14,975千円は借入し、減価償却費として5年で償却する
  • 初期投資一括計上分120万円は自己資金で、開業費として処理する

【売上計画案】

前提条件:

  • 年間営業日数は、255日とした。
  • 客単価は、単焦点めがね一式の平均総額は35,000円とした。
  • 一日の平均来客数は、単焦点めがね一式で2~3名、累進めがね一式で1~2名

【損益計算書①】:人件費を正社員1名、パート・アルバイト1名とした場合

【損益計算書②】:人件費を正社員1名とした場合

損益計算書③】:パート・アルバイト1名とした場合

損益計算書④】:人件費なしとした場合

例2:私が住んでいる伊那市に広さ10坪で家賃が15万円のめがね店を開業した場合

本例では伊那市を中心に周辺の市町村を合わせた人口を商圏として検討しています。約30店舗ありますが、車社会なので下図のように基幹道路沿いに展開しています。少なくとも各県に5個程度あると思いますので、地方都市で開業するときの参考になるかもしれません

【市場規模の算出】

前提条件:

  • 市場占有率を一店舗当たりの平均市場率より高く設定しました。その理由は、月商を実現の可能性がある200万円以下にするためです。

【必要資金例】

前提条件:

  • 開業時にかかる必要経費のうち13,675千円は借入し、減価償却費として5年で償却する。
  • 初期投資一括計上分120万円は自己資金で、開業費として処理する

【売上計画案】

前提条件:

  • 年間営業日数は、255日とした。
  • 客単価は、単焦点めがね一式の平均総額は35,000円とした。
  • 一日の平均来客数は、単焦点めがね一式で2~3名、累進めがね一式で1~2名

【損益計算書①】:人件費を正社員1名、パート・アルバイト1名とした場合

【損益計算書②】:人件費を正社員1名とした場合

損益計算書③】:パート・アルバイト1名とした場合

損益計算書④】:人件費なしとした場合

ワダちゃん

ざっと作ってみたけど、こんな感じかな。今回は少し厳しめに試算してみた。

オプトロン

厳しい感じもするね。!?😒

ワダちゃん

そうだね、やはり気になるのは一日の平均来客数かなぁー。いろいろ話を聞くと「もっと厳しいよ」という人もいるいや、厳しい人の方が多かったかな。

オプトロン

そうかぁー、一足飛びに、「眼鏡作製技能士」=「開業」は、ちょっとハードルが高すぎると言うことか!?😒

開業のポイントは、商品原価率、販促費率、人件費率が営業利益率を大きく左右します。商品の仕入れルートの確保SNSなどの活用雇用人数などは十分な検討が必要です。

その一方で、転職とは異なり35歳と言う年齢の壁はありません。初期投資を押さえるためには修行を続けながら廃業や閉店物件を探す方法もあります。

いづれにしても、あなたがサラリーマンを辞めて独立開業するためには、明確な動機付けが必要です。そして、社会的なニーズや価値がなければ既存のめがね店のシェアを奪うことはできません。成功するための長期的なビジョンが必要です

社内キャリアパス制度のあるめがね店に転職し、高収入を目指す

あなたが別のめがね店に転職し高収入を目指すのであれば、35歳までに社内キャリアパス制度のあるめがね店に転職することをお薦めします。

35歳を迎えると人生においてさまざまな岐路(転職や転勤、結婚、子どもの誕生、マイホームの購入など、)に立たされます。その一方で、35歳を境に求人数が減少する傾向があります。

下図はめがね店の流通システムです。お客がめがねを作る場合、めがね店か眼科に行く二つのルートがあります。めがね店ルートの場合は、一気通貫でめがねを作製することができます(手順①)。眼科ルートの場合は、発行された眼鏡処方箋(手順②)をめがね店に持参し作製(手順③)します。

めがねの流通システム

めがね店の形態は、多店舗化を目指す広域展開型のめがね店と地域一番を目指す地域密着型のめがね店があります。

広域展開型のめがね店の場合は、オーナー経営やファミリー経営が多いと思いますが、一般社員から社長、取締役、執行役員クラスまでの昇進の道が開かれていることが多く、それに応じて高収入を得ることができます。

これに対して、地域密着型のめがね店の場合は、ファミリー経営であり、一般社員から店長クラスまでの昇進の道は開かれていますが、それ以上の地位につくことは難しく、高収入以外のメリットなども考慮した方が良いと思います。

オプトロン

じゃー、地域密着型のめがね店への転職で高収入を得ることは無理なの!?😢

ワダちゃん

可能性がないわけじゃないけど低いと思う。その理由は単純な話だよね。下の図を見てごらん。

眼鏡作製技能士の価値は、開業だと大きな価値があるけどサラリーマンだと現場に立てる役職である店長クラスまでということなんだ。

キャリアパス制度とメリットとデメリット

上の図は広域展開型めがね店が実施しているキャリアパス制度をイメージしたものです。キャリアパス制度では、新入社員であれ中途社員であれ、このような制度を通して昇格・昇給していきます。

この制度を地域密着型めがね店が導入すると、店長クラスまでは昇格・昇給は可能ですが、それから上のクラスはファミリー一族で占有してしまうために、魅力的な制度にはなりません。

なお、本制度のメリットは、やる気、能力、チャンスがあれば社長にもなれますので、収入は大幅に上がります。デメリットは、昇格していくにつれて私事が減少していきますので、家庭サービスや個人の時間が大幅に減少します。

ネット情報によると、日本の給与所得者の平均年収は約433万円で、全体の約70%が平均年収帯以下だそうです。なお、高収入の明確な定義はないようですが、一般的には年収800万円以上だそうです。

これに対して、日本のめがね店で働く従業員の平均年収は年齢や役職によって異なりますが、正社員でのめがね販売員の年収は約300万円から450万円前後であり、店長の場合は約500万円前後だそうです。

さらに、めがね業界の平均年収ランキング(2022-2023年版)では、1位ジンズHD(768万円)、2位パリミキHD(553万円)、3位愛眼(391万円)、4位ビジョナリーHD(291万円)となっています。

オプトロン

それにしても、めがね業界の平均収入は他業種と比較すると低いね😢

ワダちゃん

そうだね。それでも広域展開型めがね店の場合はキャリアパス制度があるから、眼鏡作製技能士の資格を強力な武器として、少なくとも35歳までに検討してみるのもいいと思うよ。

また、地域密着型めがね店は、もう少し眼鏡作製技能士の有資格者を大切にしないと高い技術レベルを維持できなくなり、広域展開型めがね店から引き抜かれる可能性があるよね

2024年1月現在、眼鏡作製技能士の数は7728名(1級:6662名、2級:1066名)です。また、眼鏡業界で必要とされる眼鏡技術者は45000人とされていますので、プロの技術者としては全体の17%にしかすぎません。

また、眼鏡作製技能士は全国に均等に散在しているわけではなく偏在しています。広域展開型めがね店が最低1店舗に2人の眼鏡作製技能士を配置するには、より多くの眼鏡作製技能士を獲得する必要があります。

ということで、あなたが現在よりも高い収入を目指すのであれば、可能なかぎり35歳までに社内キャリアパス制度のあるめがね店に転職することをお薦めします。

眼鏡店サポート会社に転職し、高収入を目指す

あなたがメーカー(レンズ、フレーム、眼鏡機器)や卸店などの眼鏡サポート会社に転職し高収入を目指すのであれば、35歳までに眼鏡作製技能士としての実力を付けて付けておくことをお薦めします。

何故なら、一旦、めがね店を離れてしまうと二度と現場での実践経験を積むことはできなくなるからです。

オプトロン

何故、メーカーでは実践経験は積めないの!?😒

活かせる経験・知識・技術は、視覚検査ができる、眼鏡設計ができるとか、そういうことではなく、日々、お客に向き合う事で身についていくものです。

セールなどの繁忙期に眼鏡店サポート会社の方が応援にきて貰うことはあります。非常にありがたいことではありますが、その応援者は担当したお客を定期的に観察することはありませんで、何年たっても自信を確信に変えることができません。

下の図を見て下さい。これは、眼鏡作製技能士が35歳でメーカーへ転職した場合を仮定したキャリアプランのイメージです。

35歳でメーカーへ転職した場合のキャリアプランのイメージ

眼鏡作製技能士のあなたが理系出身者であれば、開発サポートと営業サポートのいずれか、それ以外であれば営業サポートの部門に配属される可能性が高いと思います。

オプトロン

どうして理系出身者には二つの選択肢があるの!?😒

メーカーの場合、新製品の開発の中で社内外での臨床試験をすることがあります。文系出身の場合、めがねを作製することはできても臨床試験などの手順、分析、まとめ方に慣れていないと見なされます。

しかしながら、理系出身であれば、大学時代にさんざんやらされているから、開発部門でも十分に活躍することが期待できます。

ワダちゃん

勿論、例外もあるし、その逆もあるけどね

求人ボックス」によると、技術営業の平均年収は業界によってさまざまです。例えばセールスエンジニア(ソフトウェアや電子機器の技術営業)の平均年収は529万円、半導体の技術営業であれば平均年収は526万円、化学系商社だと平均538万円となっています。

これは、眼鏡作製技能士のあなたが、めがね店で人並以上の研鑽を積み眼鏡サポート会社へ転職した場合、これくらいの給与を貰える可能性があることを暗示しています。

ただ、キャリアプランの中で、眼鏡作製技能士の資格が大きな武器になるのは、開発サポート部門や営業サポート部門までです。

そこから上は管理職としての資質が要求されますので、この間に新しい武器を作る必要があります。

ワダちゃん

最近は、専門課長や専門部長、あるいは主任研究員や主席研究員といった技術専門職がある会社も多いから、そちらを目指すのもいいよね。

オプトロン

技術専門職って何!?😒

ワダちゃん

専門課長や専門部長は、社内で技術的に優れている人に与えられる役職、主任研究員や主席研究員は研究者として社内や業界で高く評価されている人に与えられる役職になるんだ。

それで、課長職や部長職は人の管理がメインになるけど、技術専門職の場合はハードやソフトなどの技術の管理がメインになるんだよ。

いずれも課長や部長と同等の地位を保障される。勿論、給与もね。

オプトロン

そうなんだ。技術者として更に上を目指せるんだ。なるほど😁

価値ある眼鏡作製技能士|高収入が得られる3つの方法|まとめ

価値ある眼鏡作製技能士の資格で高収入が得られる3つの方法
  • 開業し、高収入を目指す
  • 社内キャリアパス制度のあるめがね店に転職し、高収入を目指す
  • 眼鏡店サポート会社に転職し、高収入を目指す

今回の記事では、眼鏡作製技能士の高収入に繋がる転職をテーマにしました。 厚労省の調べによるとめがね店の平均年収は全国平均より約20%低い水準です。

全国平均レベルまで上げるためには、独立開業を目指すか、眼鏡作製技能士を武器としてキャリアパス制度のある広域展開型めがね店や眼鏡サポート会社への転職を目指す方法があることを示しました。

独立開業では、転職と異なり35歳と言う年齢の壁はないから、初期投資を押さえるために修行を続けながら廃業や閉店物件をじっくり探すという手段があること、明確な動機付けや長期的なビジョンが必要であることを説明しました。

転職については、キャリアパス制度がある広域展開型めがね店や眼鏡サポート会社への転職があるが、35歳の壁がありその年齢を超えるとハードルが高くなることも説明しました。

「人生、山あり谷あり」です。必ず何回かの岐路に立たされます。それは、神さまが与えてくれたチャンスかもしれません。

「人生いたるところ青山あり」です。また、「捨てる神あれば拾う神あり」もあります。前向きに捉え、一度立ち止まって自分のキャリアプランを見直してみては如何でしょうか。

新しい記事を書く時の参考にします。よかったらコメント下さい
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次