めがね選びはさまざまですよね。初めてめがねをかける、普段からめがねをかけている、ファッションアイテム、サングラスなど色々あります。
めがねを買うときの1丁目1番地はフレーム探しですよね。一般的には、めがねを作るお店で選ぶことが多いと思いますが、最近ではネット通販で選ぶ方法もあります。
でも、よくある話として「せっかく時間かけて選んだフレームだったけど、出来上がっためがねの感じが全然違った」ということがありませんか?
実は、めがね選びは注文住宅と同じなんです。どんな形の土地や風景の場所に家を建てるのか、どんな間取りが良いのか、家のデザインと庭との調和はどうかなど色々なことを創造し、ハウスメーカーに相談しながら人に自慢できるデザインに仕上げていきますよね。
それと同じで、めがねの場合は顔の形、ヘアースタイル、メイク、フレーム、レンズなどの組み合わせにおいてバランスがとれていれば似合うということになります。
本記事では、似合うめがねを選ぶときに押さえておきたい重要な3つのポイントについてお話します。
似合うめがねを選ぶときに押さえておきたい3つのポイント!
- 正しい顔の位置に合わせてお気に入りのフレームをセルフチェックする
- フレームPDがPDに対して片眼±3㎜以内に収まるフレームサイズを選ぶ
- 顔タイプで選ぶ方法に執着せず、なりたい自分をイメージして決める
正しい顔の位置に合わせてお気に入りのフレームをセルフチェックする
似合うめがねを探す場合、顔の正しい位置でお気に入りのフレームを掛けて似合うかどうかをセルフチェックしてください。
めがね店に陳列されているフレームは、あなたが自由に試着できるように標準調整されています。
しかしながら、人の容貌(頭の形、目鼻立ち、耳の位置、ヘアースタイルなど)は様々だから、お気に入りのフレームデザインでも正しい位置に掛けてセルフチェックしないとあなた自身に似合うかどうかを判断できないということです。
正しい位置ってどういうこと?😒あなた
下の図を見てごらん。これはめがねを掛けるときの正しい位置を示しているんだ。めがねは、マユからアゴまでを3等分して、その上1/3に位置に合わせる。これが一つ目の条件だね。
そして、瞳孔の中心位置はフレーム玉形の天地幅を5等分して、下から3/5の位置に瞳孔中心が来るように合わせる。これが二つ目の条件だね。
この二つの条件を満たすことが最も美しいめがねの掛け方と言われているんだ。
フレーム位置の基準
めがねの黄金比のようなもの?😊
まぁ、そうだねェ~_~
下の3つの図をみると、3つとも一つ目の条件は満たしていますが、二つ目の条件を満たしていません。左の図はフレームが下がり気味になっています。真ん中の図は逆に上がり気味になっています。右の図はフレームが右上がりになっています。
フレームが下がっている
フレームが上がっている
フレームが傾いている
問題あるフレームの試着状態
どうしてこうなるの?😒
黄色人種と言われるアジア系の人たちは、欧米人のような白色人種に比べて鼻の付け根(鼻根部)が細かったり、低かったりと様々だよね。
また、人は頭や鼻の形、耳の位置は必ずしも左右対称(シンメトリー)でではないからね。
じゃー、どうすればいいの?😒
一般的に、セルフチェックは5分程度で済むから極端なものでなければ問題なくできると思うよ。
それでも難しいようであれば、やはりお店の人に頼んで正しい位置に調整して貰えばいいんだよ。
セルフチェックで似合うめがねを探す場合は、顔の正しい位置でお気に入りのフレームを掛けてみて自分にあったデザインを探すことが大切です。
フレームPDがPDに対して片眼±3㎜以内に収まるフレームサイズを選ぶ
度付きめがねを作るときのフレーム選びは、両眼の瞳孔中心間距離(Pupillary Distanceの略でPDと言います。)に近いフレームサイズ(FPD)を選ぶことが重要です。
最適なFPDの選び方
一般に、度付きめがねはレンズの形状や光学的な影響を受けるために、ダミーレンズが入ったフレームを掛けたときとは若干見た目が異なります。
度付きレンズとダミーレンズが入ったフレームを比較すると、マイナスレンズはレンズの中心部が最も薄く周辺にいくほど厚くなります。また、レンズのフロントカーブはフラットになります。これに対して、プラスレンズはマイナスレンズの真逆になります。
このように、異なる形状のレンズを装用すると見た目が変わります。
〇は厚み 、 ↓は湾曲
ダミーレンズ(上)とマイナスレンズ(下)の形状比較
①レンズによる拡大と縮小
マイナスレンズの場合、レンズ位置が眼から遠ざかるほど小さくなります。プラスレンズの場合は逆に大きくなります。
マイナスレンズによる縮小効果
プラスレンズによる縮小効果
レンズによる拡大と縮小
②フレームサイズによる影響
フレームサイズが大きいと小顔の効果はあります。その一方で、寄り目の印象が強くなります。また、マイナスレンズでは度数が強くなるほど顔輪郭線のズレが露出が大きくなり、見た目の美しさが損なわれます。
寄り目に見える
レンズの影響にる顔の輪郭線のズレ
フレームサイズが大きいときの問題点
逆にフレームサイズが小さいと、反り目の印象が強くなります。また、顔のサイズが大きい印象を受けてしまいます。
バランスが適正に見える
反り目に見える
フレームサイズが小さいときの問題点
PDやFPDって、どうやって調べるの?😒
PDはメガネ屋さんに行けば簡単に測ってくれるよ。FPDはフレームに刻印してあるんだ。
下の図ではテンプルの内側に55▢16の刻印があります。数字の55は玉形サイズで、16は鼻幅を表しています。そして、二つの数字の和71がFPDになります。一般的にフレームサイズはこのFPDで表現します。
フレーム各部の名称と寸法測定
フレームサイズの表記
そうなんだ!でも、フレームは好みで選ぶのが一番じゃない!?😁
確かにフレームタイプ(形)はそうだけど、めがねの美的イメージは顔、フレーム、レンズの組み合わせで決まるから、フレームサイズの選び方はやはり専門家に相談しながら決めるほうが確実だと思うよ。
顔タイプで選ぶ方法に執着せず、なりたい自分をイメージして決める
似合うフレームを選ぶとき、自分の顔タイプを理解しておくことは重要ですが、執拗に顔タイプで選ぶ方法に固執せず、なりたい自分をイメージして決めることが大切です。
一般に、顔のタイプは面長顔、丸顔、逆三角顔、四角顔に分類されますが、顔の形だけでフレームタイプを選ぶというのは短絡的な考え方になります。
顔タイプの分類
今や、フレームはファッションアイテムとしての要素が強く、ヘアースタイルやメイクなどとの調和を考えながら決めていくアイテムです。
下の図は、各顔タイプにベリーショート、ショート、ロングのヘアースタイルを比較したものです。
さすがにベリーショートのヘアースタイルでは顔タイプの違いは見られますが、それより長いヘアースタイルでは、面長顔と逆三角形では殆んど差がありませんし、丸顔と四角顔の場合も殆んど差がありません。
ベリーショートのヘアースタイル比較
ショートのヘアースタイル比較
ロングのヘアースタイル比較
また、下の図は面長顔に対してアングル、ラウンド、ストレートの3つの眉毛タイプを比較したものですが、かなり表情に差があるように感じます。
アングル
ラウンド
ストレート
面長顔に対する眉毛タイプの比較
このように、似合うフレームを選ぶときに自分の顔タイプを基準に選ぶことは必要条件ではありますが、必ずしも十分条件ではありません。
そうなんだ!じゃー、他にどういうことを考えて選べばいいの😒!?
そうだね、やはり、なりたい自分をイメージして選ぶ方がフレーム選択の幅が広がると思うよ。
なりたい自分!?、判らないなぁ、もう少し解りやすく教えて😒
似合うフレームを選ぶときに、なりたい自分をイメージする方法は以下の3つです。
- 同系デザインを追及する
- 対照デザインを追及する
- 中差デザインを追及する
同系デザインの場合は、めがねを掛けていないときの自分のイメージを壊さないようなフレームを選択する方法になると思います。例えば、フレームとしてはナイロールデザインやツーポイントや細身のメタルフレームなどを選択することになります。
対照デザインの場合は、同系デザインとは逆にめがねを掛けたイメージを強調するフレームを選択する方法になると思います。例えば、フレームとしてはカラフルなデザインのフレームや太めのセルフレームなどを選択することになります。
中差デザインの場合は、少しだけ顔の印象を変えるような最も一般的なフレーム選択方法で、同系デザインと対照デザインの中間的な位置づけになります。例えば、フレームとしては顔タイプや目鼻立ちに美的効果を与えるフレームを選択するということになります。
同系デザイン
対象デザイン
中差デザイン
なりたい自分をイメージする方法
そういうことか、なりたい自分をイメージするとフレーム選択の幅が広がるね。😊
そうだね、昔と違ってフレームもトレンドに合わせて進化しているから、なりたい自分を目指して試着するとフレーム選びも楽しめるよね。
似合うめがねを選ぶときに押さえておきたい3つのポイント!|まとめ
- 正しい顔の位置に合わせてお気に入りのフレームをセルフチェックする
- フレームPDがPDに対して片眼±3㎜以内に収まるフレームサイズを選ぶ
- 顔タイプで選ぶ方法に執着せず、なりたい自分をイメージして決める
今回の記事では、似合うめがねを選ぶときに押さえておきたいポイントをテーマにしましたが、そこで解ったことはお気に入りフレームが必ずしも似合うめがねにはならないということです。
その課題を解決する対策として、正しい位置でフレームのセルフチェックをする、適切なフレームサイズを選ぶ、なりたい自分をイメージしてフレームを選ぶことを示しました。
めがねの1丁目1番地はフレームを探すことから始まりますが、お気に入りのフレームを探す手段は色々ありますが、やはり、プロフェッショナルなめがね店に相談するのが最善だと思います。
2022年10月に眼鏡作製技能士という国家検定資格が誕生しました。あなたの近くにも眼鏡作製技能士がいます。度付きめがねを作るなら、一度相談してみたら如何でしょうか。
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[…] そうだね。似合うめがねを選ぶときの3つのポイントで下の図を使って詳しく説明したね。ただ、ここで言いたいことは、おすすめできるめがね店選びのことだけどね。 […]